母をたずねて三千里
イタリアのジェノバからたった一人でアルゼンチンへお母さんに会うために旅に出たマルコという小さな少年のお話。
高畑勲監督の作品です。
昔から大好きな作品です。私が特に気に入っているのは、お母さんに会うシーンでもなく一人で旅をするシーンでもありません。
マルコが夢を見るシーンです。
あの当時マルコの夢をどう表現したらいいのかわかりませんでした。
今ならわかります。
シュールレアリスムだったんです。
特にマグリットとデ・キリコ風に描いていたんだと気付きました。
中学の美術の授業で模写をする時にマグリットの鳥の絵を見た時に、この不思議な雰囲気が漂う世界が好き!って思いました。
デ・キリコはルパン三世で車輪を回す女の子のシーンが出てきてそれがデ・キリコの有名な作品と知り、それも不思議な世界を醸し出していて、なんだか心惹かれました。
今思えば、その時より前にすでにマルコだけでなくハイジや赤毛のアンのアニメでシュールレアリスムに触れてその世界に魅了されていたんだわ。
子供向けのアニメだったけど、すごくアートを取り入れた作品だったんですね。
そのおかげか、私はシュールレアリスムの絵が大好きです。
特にマグリットが。
好きすぎて、ベールギーまでマグリットを見に行ったし。
高畑さんのアニメってリアルに描いてるのでいつかその国に行きたいを思わせるんです。すごい影響力があるんだな。
今、母をたずねて三千里を見てるせいか、シュールレアリスムみたいな絵を描きたくてムズムズしています。